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Googleはそのうち裸の王様になるだろうか?
最近、セキュリティ研究者の高木浩光氏の日記をよく読んでいる。元々はあまり関係ないことを調べているときに発見して、「口調は乱暴だけど、筋は通てるし、検証もよくここまでするなー」などと思ってたらプロの方でした。
最近Googleではストリートビューのほうが議論の対象になってるし、実際にここでもそんなことを書いていた(Google Mapストリートビュー、法的OKでももっと慎重になるべきでは)けど、割とそっちのほうはネットでも騒がれてたし、目新しかったこともあってかあちこちで騒がれていた。しかし高木氏の日記を読んでいたら、(ストリートビュー問題は当然だが)ずっと前から公開されていたのに、Google マイマップの実装がかなりひどいことになっている点が指摘されていた。Map系のサービスはそれまでもあったから、あんまり話題にはなってなかったからだろうか。
- 非公開に設定したマップでも公開される(検索に引っかかることがある)
- 保存ボタンを押してないのに自動的に保存されてしまうので、非公開にするまえに公開されてしまうことがある
- 非公開はアクセス制御はしてないので、URLを叩かれたら誰でも見られる
- 消したデータが消えない
- Googleに問い合わせて削除依頼が受け付けられても長期間対応されない
- 消したとしても再度データが復活することが割とある
詳しくは氏の日記で画像付で詳しく説明されているから、ここではあくまで個人的にはじめて知って驚いた点のみにとどめるが、実際コレで家庭訪問名簿とか、倒産しそうな企業リストとか、近所のマップとか、コメント付顧客名簿とか、かなり洒落になっていないものが流れてしまっているようだ。
Googleは才能やアイデアのある人が、自由にそれを発揮できるような会社ではあるのだろう、きっと。しかし、能があることと、それをどう使うかはまた別問題なワケで、自由が故に「普通だったらやめとくよね、倫理的に」ということも結構やっちゃう。それが人のモラルの範囲内で許容されるものだったら、これまでGoogleが提供してきた幾つものサービスのように賞賛されるのだろう。が、このへんは作りたいもの作った人が、法とかモラルとかそういったものをあまり重く見ずに作りっぱなしで公開しちゃった、後の対応はまあのらりくらりで…という感じがする。
高木氏、および書かれている日記内のGoogleとの電話でのやりとりはいい加減なものだった。電話担当者、無言。矛盾。言ってることが伝わってない。明らかに同様している。説明になってない。技術は一流だけど、事務的な部分に関しては普通よりも杜撰だ。
何で登録したのかは忘れたが、Googleアカウントで一番最初に違和感を感じたのは、検索履歴がデフォルトで収集される設定になっていたこと。まあ、誰が検索したのかと紐付けなければ、どこの検索サイトでもエンジンの解析のためにやっていることであって特に問題はないのだが、自分のWeb行動履歴が、自分しか見られない(はずの)アカウント内でとは言え、数年分に渡って残されていたわけだ(しかもそのことを自身がアカウント作成時には知らされていなかったし)。そのときはなんとなく気持ち悪かったので削除し、履歴を収集しないようにした。もしそれを知ったのが今だったなら、確実に漏洩が頭をよぎって削除するだろう。それ以降も「Google八分とは何か」を読んだとか、今回の件とか、不信感が募っていっていたのは確かだ。
仕事上、Webが絡む仕事なんて、もはやGoogleに擦り寄らないと飯が食えない業界だし、確かにテキスト検索では秀でていたからこそ急激にシェアも伸ばしてあそこまで大きくなったワケだけど、なんというか、さすがにちょっとやり過ぎ。個人情報の削除も依頼通り満足にこなせないようだし、ストリートビューも一定の評価はするものの、違法事例や「後から言ってくれたら削除するから」といった態度がどうも納得できない。個人情報取り扱いのポリシーを厳格化した上でちゃんと運営されるようになったとわかるまでは、極力個人情報を渡したくない会社だと思う。
以前本で(なんだったか、Web系の有名な本だ…)、「世界政府と呼ぶべきものがあるとしたら、Googleはそれになろうとしている」といった意のGoogle社員の発言があったが、お断りだ。謙虚さのない、傲慢なヤツが上に立ってまともな結果が得られた歴史なんてあっただろうか?
まあ、しばらくGoogle検索に頼ってはいたけど、最近はYahoo!やMSN Live Searchもエンジンがかなり高性能化してきたらしいし、この機会にそちらを使ってみてもいいかな。特に画像検索ではこの三者ならMSNが強いらしい(使わないけどさ)。
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Google Mapストリートビュー、法的OKでももっと慎重になるべきでは
ITmedia:「Googleストリートビュー」は見えすぎちゃって困る?
Googleストリートビューを多少試してみましたが、上の記事にもあるとおり、プライバシー的にどうなんだという論争が巻き起こっているよう。実際、アメリカでも既にこうした議論はされてきたようですが…。
一応、写してほしくない写真が掲載されていた場合は理由と写真をGoogleに報告すれば、写真削除や黒塗りなどの対応がなされるとは言われていますが、一箇所だけ削除なり黒塗りなりされていたりしたら、余計目立って嫌な感じになると思うので、根本的な解決になるかどうかは疑問です。そもそも許可無しに写しておいて、イチイチ膨大な写真の中からマズそうな写真を探し出して報告しないと消してくれない、というのはどうなの?と思います。
なんかの本で、Google社員と会った際、世界政府というべきものがあるとしたら、Googleはそれになろうとしている、といった内容がありましたが、悪いほうの意味でそんな感じになりつつあるよなぁ。検索精度や技術力の高さは認めるところですし仕事でもよく使いますが、手放しで支持したくはないんだよな、Google。
支持する人の声はこんな感じだったかなぁ。
- 技術的に優れたものなのに、なんとなく不安だとかいった疑惑や想像だけで規制するのは横暴
- 外に出る時点で見られることに暗に同意しているのと同じこと。外で見られたくないようなことしてるのか
- Googleが撮影できた場所にあるものは既に外部から見えているものなんだから問題ない
- これがダメなら、外で写真撮影している人もダメということになる
一方で嫌だ、問題だという人はこんなだったかな。
- 外観から家族構成とか分かるし、車のナンバーと住所とか色々結びついてしまう
- 撮影に使われる車のカメラの視点はかなり高い。塀の中までも撮影してしまっている
- ラブホにこっそり入るところとか、外でも見られたくないものはある
まあ、なんとなく多く見かけたものを主なものとして取り上げました。基本的には「賛成派」の意見も正論ではあると思うけど、「反対派」の意見も間違っているわけではないと思うんですよね。個人的には慎重に行うべき性質のものだと思うので、反対とまではいかないが、やり方は乱暴だなと感じるところがある。
確かに外観だけだから現地にいけば世間に向けて公開されているわけだ、という理屈はわかる。しかし、普通は写真として全世界に公開されたりはしないですよね、しかも住所とセットで(中には表札も移ってるらしいので、場合によっては名前もセットで)。それに、実際に出向くなら物理的に現地まで行ける人は限られますが、ネットで誰でも気軽に見られるなら、何かキッカケがあれば、CGMの原理で見る人が殺到する可能性もあるはず。物理的距離というハードルが下がっている以上、「単に外部からも見られるから同じ」とはいえない。炎上とかしたら殺到するんだろうなぁ。
外だからOK、というのは他にも違和感を感じる。たとえば目の前に見知らぬ人が来て、いきなり写真をとっていったらどう思うだろうか。気にならない人もいるだろうが、多くの人が嫌なんじゃないだろうか。また、単に「見られる」だけなら記憶から薄れていけば何も残らないし、残っても人の頭の中だけだが、写真として残ってしまえばいくらでも記録を残し、複製することができてしまう。この点も「外に出る=見られることに同意している」から「撮影もOK」と結びつけるのは危険だ。
あと、「外で見られたら困るようなことをしなければいい」という意見。ラブホは見られたくなくて、人目を気にしながらコソコソ入る人はいるだろうけど、まさかそれをすれ違った車が撮影しているとは思ってないハズ。実際、ラブホ街でばっちり撮影されちゃってる写真が元記事にも出てますね。実際問題、ラブホ街で出入りする人をパシャパシャ撮影する奴がいたらどうですかね?外だから撮影されてもOKですかね?ましてそれをネットに公開しても、顔ボカシ入ってればOKですかね?それを考えると、十把ひとからげに「外だから写真撮影してる人と同じじゃん」というのは乱暴すぎると感じる。
それ以外に「なんとなく嫌だなぁ」という人もいると思うが、それも当然じゃないだろうか。上のような意見でGoogleに賛成する人は多いが、理屈云々以前に「写真を撮られるのがすきじゃない」といった人もいるし、ましてそれが不特定多数が閲覧可能な状態にされたらどうだろうか。感じ方は人それぞれなんだから、これを否定するのもひどい話だと思う。街頭に防犯カメラが設置されはじめたときもこういった声はきかれたし、そもそも外を歩いているからといって、Web上で公開されるような撮影を拒否する権利はあるはずだ。嫌がる人もそうでない人も、断りなしに一方的に撮影してしまうから嫌だ、という人は多いんじゃないだろうか。
法的なことは専門の方に任せたいし、確かに黒ではないかもしれない。しかし白であったとしても、事前にアメリカで論争があったのだから、日本でだってこうした声が上がるのは十分考えられたはずだ。Googleが「声が上がろうが法的に白なんだからOKだ」という決定を下したのならば、それは傲慢であると思う。
Web上で公開された情報は、一旦キャッシュされてしまえば半永久的に消えないのだから、こうしたものは十分慎重に議論した上で公開されるべきだと思うのだが、如何だろうか。
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