ヘンリー・フォードは金の亡者だったわけではなくて、生産効率を上げて収益を上げることで、企業が従業員への給与を多くすれば、間接的に需給が拡大するので経済もまわる、という考え方だったらしい。個人的にはそれを知るまではヘンリー・フォードこそが大量生産大量消費に端を発する生産効率向上狂時代の元凶かと思っていましたが、そうではなかったようですね。
まあ経済規模がまったく違う現代とかの時代を比較したところで、一企業の影響力がどれだけあるんだというのは至極当然ではあるものの、経営を金を得る手段とし、経済にまったく興味のない企業家が、労働者を馬車馬のように使うと、今のような事態になるのは目に見えてることであって。他社対抗体質が過熱して、10数年前にはアフターファイブなんて言葉がまだあったのに、今では朝2時3時まで仕事しているのがザラなんて人がいる時点で世の中狂ってるとしか言いようがない。しかし、よそがちょっと無理したら、ウチはさらにもう少し無理しないと生き残れない、というのが、暴走した資本主義の構造的欠陥だからなぁ。いまさらもう戻らんでしょ。
ちなみに昨日見たニュースで、家電量販店がネットの価格比較サイトと比較されて値引き要求されたり、苦しいという話題が載っていた。といっても何年か前に自分達が「街の電気屋さん」を淘汰してきたのだから、競争原理で戦ってきた以上、文句が言える立場ではない。そもそもネット通販でさえ薄利多売になってしまっているのであって、あらゆる業界が過当競争で自分の首を絞めてるのにとめられないのが馬鹿馬鹿しい。そのうち電気屋もさらに軒数は減る一方だろうねぇ。
ナントカ生産方式の類はもちろん、たとえばプライベートブランドなどを取り上げて褒めちぎっている輩がいるが、需給曲線からやり直して貰いたい。モノの値段が相応でなくなる=価格破壊はマクロな面で経済を縮小させる。PBでNBの売り上げを抜いた、などと評価している者は、そうやって一企業の収益が(しかも一時的にのみ)伸びた結果、同じ業界の何百(長期で見ればそれどころじゃない)もの企業が収益低下することを認識してから口を開いてもらいたい。長期的にみれば、競争原理でPBのほうも維持が苦しくなってくるのは明白だからだ。いくら自由経済でも、市場を荒らす行為が批判されるのは当然だ。
昔はものの値段も給料比で考えれば高いものが多かったが、利幅が大きい→従業員の給料もそれなりにいい→需要も伸びる、というスパイラルになっていたのに、今は利幅が小さい→薄給→需要が伸びない→より売れない、だもんね。しかも、一旦やってしまったものはよほどのことがないかぎり戻らない。より苦しんで無理して安くモノを作らせるしかない。飽和市場で一発何か当てたところで次はないことがほとんどだ。
まあ、誰が悪い…ということはないが、今回減収・減益etcになった企業にはまったく同情する気にならない。ほとんど墓穴にしか見えないので、まあ存分に痛い目にあって頂きたい。首を切られた人、内定取り消しにあった人には気の毒としか言いようがないが、そこは明日は我が身だしなあ。なんとも。
結局のところ、儲かってる経営者、幸せなんですかね?そこの社員もどうなんでしょうね。まあ、トヨタとかキヤノンみたいな経団連のドンは切った首の上であぐらかいてるような連中だから、従業員の扱いなんて、上はともかく下は推して知るべし、ですが。株主の顔色見て、黒字でも数千人を平気で切り捨てる程度の人の扱いじゃあねえ。
しかしさ、最近の会社って、もう憲法違反レベルじゃね…?
Comments:0
Trackbacks:0
- Trackback URL for this entry
- http://s-srv.net/archives/171/trackback
- Listed below are links to weblogs that reference
- 不景気、ねぇ… from 缶詰ファクトリー - さばかん 自宅サーバーBlog

